おいしい関係

夏が終わってしまう。

 

「最後の夏にしろよ」

北山くんのその一言から今年の夏は始まりました。

今年の夏はキスマイと一緒に過ごせないのか。そんなことを思いながらもわたしはもう既に最高の夏の思い出をもらった気持ちでいた。

 

 

北山くんは、いやキスマイは夏がよく似合う。

「最高の夏」

キスマイおたくが眩しそうに口にするこの言葉。そう、2016年のツアー “I SCREAM”である。

わたしはこのツアーがだいすきでだいすきで。正直I SCREAMを超えるコンサートには後にも先にも出会えないと思っていた。だけど翌年のアリーナツアー “MUSIC COLOSSEUM”。そして今年のツアー、“Yummy!”。どれも比べられないくらい最高なのだ。比べられないのはそれぞれがちがう角度から作られているから、だと個人的には思っている。

 

 

例えば、2016年のI SCREAM。

 

CONCERT TOUR 2016 I SCREAM(Blu-ray盤)

CONCERT TOUR 2016 I SCREAM(Blu-ray盤)

 

 

キスマイとしてはデビュー5周年のアニバーサリーツアーだった。

「甘いだけの男じゃ、物足りない。だから少し刺激的。」

そんなコピーで発売されたアルバムを引っ提げてのツアー。

キスマイとしては初めて7人のソロ曲が収録されたりと新しいことに挑戦して個性が爆発した。アニバーサリーイヤーだからこそ、これまでを振り返るのではなく、これからの力に変えられるツアーにというそんな思いだったのだろう。

コンサートはおたくの大好物、和な演出のものからキスマイお得意の特攻、キスマイからファンに贈る歌、そしてラストのI Scream Nightではキスマイがびしょ濡れになりながら親指を立てて夏を駆け抜けた。

 

料理に例えるならシェフがとびきり気合を入れて振る舞ったフルコース。起承転結があって良い意味でおさまりがいい。パレードのような華やかな雰囲気から一転、高所からいきなりキスマイが落下して始まるコンサート。そして七人七色、個性爆発のソロ曲に、和太鼓。ラストは 最後までmake some noise と言いながら明るく。だからこそ余計に切ないひと夏の思い出。

決して有名レストランじゃない、知る人ぞ知るレストランの特別なフルコース。一度食べたらもう虜。「美味しかったね、幸せだったね」思い出すだけで嬉しくてもう一度味わいたい。そんなコンサートでした。

 

 

2017年のMUSIC COLOSSEUM。

 

デビューしてからはドームツアーが定番となっていたので、久しぶりのアリーナツアー。

どちらかと言えば派手な演出、特攻バンバンなイメージのキスマイだからどうなのかな?と思っていたけど、今のキスマイのアリーナツアーの魅力は「近さ」だけではない。近いからこその細かい演出。ローラースケートを活用した「キスマイシャンデリア」や仕掛けのあるダンス、指を使ったアート(?)。謎のキャラが登場するかくれんぼもあったけど。(おたくも追いつけないようなこのカオスな感じがいちばんキスマイみを感じるところでもある)まるで海外で修行を積んできた料理人が地元でかまえたお店に並ぶ創作料理のような。

 

 

そして今年のYummy!

 

 

Yummy!!(通常盤)

Yummy!!(通常盤)

 

 

you&meー「キスマイとファンとのおいしい関係」そんなテーマもありつつのコンサート。はじめての野外ライブもありました。キスマイのコンサートはこれまで演出は北山先生が担当していたのですが、今年はなんとにかせん。二階堂さんと千賀さんの最年少コンビが担当。だがしかしこの最年少コンビがやってくれました。アルバム曲を差し置いて、おたくが恋い焦がれる名曲「Tell me why」から始まるコンサート。どバラードだよ、そんなことある?普通。さらにさらにFlamingo、I Scream Nightなどかつてのコンサートで披露された人気曲に加えて、Crystal Sky、Let it BURN!といった(今年発売されたわけでもない)カップリング。そして極め付けはあのREAL MEである。トップオブシンメの藤北によるユニット曲だが、このREAL MEのせいで今年は何度地球にヒビが入ったんだろう。ドームなんか飛び越えて地球にヒビ入るくらい凄かったんだから。とにかくこのツアー、語り尽くさないほどに見所がたくさんあるのだ。というか、見所しかない。そう、これはブッフェに来て好き勝手に盛り付けたお皿のよう。ここのお店のあれもこれも好きだから全部取っちゃおう。胃もたれがしそうなくらい、ずーっとメインディッシュ。だけど不思議なことにお店を出たあとはすっっっごく幸せな気持ちだけが残るのです。このツアーの本当にすごいところは盛り付けたのは食べる側じゃなくて作る側だというところ。

 

「すごかったなー!贅沢したなー!やっぱりここがだいすきだ。またこの場所に来れるように明日からも頑張ろう。」

 

 

7周年。おたくが思っているよりもずっとキスマイは「7」を大切にしていたんだね。コンサートももちろん素晴らしかったんだけど、それ以上にKis-My-Ft2というグループがさらに素敵になった7周年なんじゃないかなと思う。実際、7人で話し合ったりごはんしたりとメンバー自身が今とこれからを再確認して走り出した。Kis-My-Ft2というグループを愛おしいと思っていてアイドルを楽しんでいる、7人のそんな気持ちが溢れ出ちゃってこちらに伝わってくる。そんないとおしい、かわいらしいグループなのだ。キスマイの雰囲気は確実に変わった。ここからのキスマイは強い。

 

北山くんが「7周年は僕たちだけの7周年じゃなくて、みなさんの7周年でもある」と言ってくれました。好きになるきっかけ、タイミングは様々だけど、そんなの関係なくここにいるすべての人の7周年だと。そしてドームは私たちが何があっても帰れる場所だと。ありがたいなぁ、と思う。大切な7周年を分けてくれて。北山くんの愛は大きくて深い。

 

「両想い」「これからもお互い愛しいと思える関係でいましょ」いつだってやさしい言葉をかけてくれる宮田はいつだって私たちと同じ目線でいてくれる。本当は遠い存在なのにキスマイはいつも等身大でいてくれる。7人まるっと愛おしい。

 

藤ヶ谷さんがキスマイのことを「現実的」だと言っていたけれど、わたしはKis-My-Ft2は共に生きてくれるアイドルだと思う。

 

これからのKis-My-Ft2に幸あれ。